古家はぐくむ〜自宅改修記〜

大工と設計士の夫婦が築60年の自宅古民家を改修していきます。小島工務店サイトURL>>>https://kojimakoumuten.net/

雨漏り修繕その③〜ついでに断熱も通気も!

 

前回の記事は屋根を剥がすだけだったので、

今回は修繕方法を割と細かく説明します!

 

新しい屋根を作っているときに自分が不在で、

満足に写真がないのが残念ですが・・・笑

 

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直し方の図

かわりに図面です。

ざっくりなので汚くて申し訳ないですが(^^;)

 

まず野地板と垂木は既存のものを流用します。

既存の垂木を軒桁の上でカット!

 

 

野地板の上に断熱材(発泡系)を敷きます。

断熱材の厚みは40mmとし、カネライトフォームを使用しました。 

カネライトはホームセンターですぐに買える、安価な断熱材です。

断熱材のグレードとしては、それほど優れているものではありません。

 

この家は、当初から全体的に壁を取り壊したり、サッシを取り替えるような

大規模なものの予定ではなかったため、屋根だけそんなに良くしても・・・

というところでこの辺りに落ち着きました。

 

 

断熱材の上に透湿防水シートを敷きます。

小屋裏の湿気を通気層に抜きつつ、外からの雨は防水するという、

まさに建築版のGORE-TEXのようなものです。

(趣味で登山するようになって、同じ原理じゃん!と気付きました。笑)

 

 

断熱材の上に新しい垂木を流します。

(垂木の材料なので垂木と呼んでいますが、実際には通気胴縁の役割。)

 

既存の屋根は小屋裏換気だったので屋根面に通気層はなかったですが、

小屋裏に断熱材がなく、2階の天井は落とさないことに決めていたので、

今回は屋根で通気をとることに決めました。

 

 

垂木の上には野地板を留めます。

無垢板を使いたかった(既存野地板は無垢材)のですが、

時間短縮のため、合板になりました。

 

不在のため、強く言えず;

 

 

この上はアスファルトルーフィングを敷いて、タッカー留め。

 

 

とりあえず雨仕舞いはOK、ここで大工工事は終了です。

 

普通の現場では、ルーフィングからは屋根屋さんの仕事になりますが、

節約のために自分たちでやりました。

 

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大工工事の終わった屋根、下から。

 

上から撮影した写真がなかったので、見上げた状態になります。

屋根板金工事に入る前の時期です。

破風板や鼻隠しもついていますが、これは野地板を葺く前に取り付けます。

 

ちなみに破風と鼻隠しとは、

破風=切妻屋根のケラバ(三角の形になる方)の屋根直下についている部材のことです。

鼻隠し=切妻屋根の平たい側の屋根直下についている部材のことです。

 

画像で確認したい方は下記参考URLへ。

himawaritosou-kyoto.com

 

 

屋根は今回、ガルバリウム鋼板で葺く予定です。

 

 

屋根ひとつとっても、塗装するのか壊すのか、断熱材の種類、屋根材の種類、

どこで通気をとるのか、色、部材の寸法、そして工期の兼ね合いまで!

建築工事、特にリフォームには、決めることがた〜くさんあります。

そのときの、その家に対する最善策を、いろいろな状況から導く必要があります。

 

これらはうちの家に限ったことではないので、

専門家としての視点も参考になればなと思います。

 

続きはまた次回!

 

 

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